JAMSTEC横浜研究所で『東北地方太平洋沖地震について』の公開セミナーが開催で聴講にでかけました。講演の内容は期待どおりのもので、地震学を専門とするJAMSTECの高橋成実氏により、現在得られているデータをもとに今回の地震の発生のメカニズムと範囲、津波の規模に関するもの、今後、発生が予測される日本の巨大地震への計測面からの対応の必要性といった内容が講演されました。マスメディアを通して流れてくる情報、時間の制限、想定視聴者、登場する発信者というフィルターなどの制約があるため、もどかしいことが多いですが、今回の講演会のように研究者から直接、話を聴けることはとても有意義です。
講演後の質疑応答で、東北地方太平洋沖地震と東日本大震災の名称に対するものがあり、前者は地震そのものを表す名称で気象庁が命名したもの、後者は被害全体を示すものとして使い分けられるとのことでした。そして会場から「〜沖」という名称のつけ方はもうひとつ・・との指摘も・・。講演の中で地震の規模についてJAMSTECがM9.1と発表したのに対して、M9.0とされるのは気象庁が発表した数値だからとのこと(当初、気象庁はこれより少ない値で発表し、訂正)。何か、役人と独立行政法人との力関係を見るような気がしました。
本ページ末に講演の中で紹介された機関の今回の地震に関するWebサイトを掲載します。
(2011年4月16日)
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■ 地球シミュレータ見学ツアー |
横浜研究所の地球シミュレータの初代機は2002年3月〜2009年2月まで運用され、2011年現在、2代目となっています。 |
地球シミュレータの模型 |
建物の周囲の電柱は避雷塔。建物は免震構造で、ダンプカーなどの違法電波の影響を受けないようにアルミメッキ鋼板で電磁シールドしているとのことです。 |
コンクリートには鉄筋は迷走電流の影響を防ぐため、上のアラミド繊維のものが使われています。 |
地球シミュレータの建物の4階の窓から見るコンピュータ群(160台あるとのこと) |
地球情報館の入り口の実物大の展示 |
CPUパッケージ(100GFLOPS以上) |
RTRモジュール、MMUモジュール |
ライトガイド方式でメンテナンス性を向上させた照明(2000年の照明学会の照明普及賞・優秀施設賞受賞) |
【リンク】
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