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CAMEDIA E-20(Olympus)

 

入手の経緯


CAMEDIA E-20(Olympus)

 


 民俗学者の柳田國雄のいう「晴(はれ、祭などの非日常)と褻(け、日常)」という日本人の生き方に対する世界観をもじって、「晴のカメラ、褻のカメラ」といったのは誰だったでしょうか・・・。
 私にとってEOS 1nは「晴」、EOS 5は「褻」のカメラ、そしてCoolPix 4500は明らかに「褻」のデジカメ。そこで「晴」のデジカメが欲しいと思っていました。CAMEDIA E-20(Olympus)は一眼レフと同じ質感・重量感があり、「晴」に属するもの。220,000円という希望小売価格で手が出ませんでしたが、ある日、店頭のガラスケースの中に程度のよいUSEDが6万円(税別)で置かれているのが目に入ってしまいました。「日進月歩のデジカメの世界で今更・・・。デジタル一眼レフの資金にした方が・・・」と理性を必死に働かせようとしたのですが、「贅沢なレンズに500万画素という必要十分な解像度、この金額なら・・・」という物欲に抗しきれませんでした。

 

デザイン

 グリップの大きさやシャッターボタンの位置関係など人間工学的に理にかなった設計で指が自然にシャッターボタンの位置にきます。調整機能は銀塩カメラより多いですが、機能ボタンとダイヤルの組合せで整理されてわかりやすく、主なものはボタンを見ないで操作できます。特にマクロ撮影等でAFが悩む時、一眼レフカメラと同様に光学式ファインダーでのピント合わせが快適ですぐ「MFに切り換えよう」という気持ちになれます。また、このたまに味わうMF操作が快感だったりします。
 肝心の画質ですが、フィルムのような感じで自然なボケ味も得られ、普段使いのCoolPix 4500の画が記録用としては十分なのですがメリハリのつけられたデジカメの絵作りであることを気付かされます。一眼レフカメラを使っている人をデジタルカメラに誘うために企画されたカメラであることを再認識しました。
 バッファの関係でバシャバシャバシャと撮れるのは4枚まででそれ以上は書き込み終了まで待たされること、シャッター速度が画質優先では1/640までで晴天ではNDフィルターが不可欠、バッテリの持ちがよくない*など、使い勝手で不便な面はありますが、「画質を考えればそれらは大した問題ではない」という気持ちにさせられます。また、このカメラのファインダーを使ってしまうとハイアマチュアをねらったデジカメでも液晶ビューファインダーを使っていると何か、もの足りなさを感じてしまいます。
 必要もないのにこのカメラのファインダーを覗いてシャッターボタンを押してみたくなります。これが晴れのカメラなのかもしれません。また、このカメラは写真を撮ることの楽しみ、そして難しさを思い出させてくれました。当面、「デジタル一眼レフへ」という欲望は抑えられそうです。
 写真技術を学びたいと思っても、フィルムや現像代からなかなかできないのが、このカメラならば露出やシャッター速度の組合せなどによる表現の差をしっかりと見せてくれます。安く入手できれば、写真を学びたい人にすすめられるカメラと思いました。

 

周辺機材

ラバーアイカップDK-4(Nikon)をファインダーに取り付けた状態。見易さ、使いやすさが改善される。(価格.comの口コミ情報を参考に)


 エクステンションレンズMCON-35(35mmフィルム換算で約0.7倍)、WCON-08B、TCON-14Bを勢いで入手してしまいました。WCON-08Bを手にした時の最初の印象は「大きい!」でした。そして悩みは105mmのフィルターが高額なこと。 TCON-14Bは広角域がケラれ35mm換算140〜200mmが実用域ですが、撮影距離が約0.3mからで望遠マクロ的に使えます。特にカメラのレンズがインナーフォーカシングでレンズ長が変わらないこともマクロ撮影に有利です。
 ストロボは当初、手持のPE-321SW (National)を流用しようと思っていたのですが、「設定を誤って撮影の失敗を招くよりも・・・」と専用ストロボFL-40を入手しました。多機能リモコンRM-1、リモートケーブルRM-CB1はE-100RS用の手持の共用、そして室内撮影用にACアダプタC-7ACも手に入れました。
 CoolPix 950のために2000年に入手した公称1600mAhのHR-3US(SANYO)という単3形ニッケル水素電池を流用しましたが,バッテリの持ちが気になります。そこで最近のニッケル水素電池を調べてみたら,容量が約5割増しになっています。即,Ni-MH 2500を調達しました。


TCON-14B


WCON-08B

 

 2002年、アメリカ旅行中に買ったPC関係の雑誌で初めて "professional" と "consumer" を組み合わせた "prosumer" という単語を目にしました。そしてそれを見つけたのが E-20 を "prosumer model" のひとつとして紹介した記事でした。
 E-20については、次のデジカメのレビューを専門に扱ったサイトでも紹介されています。参考になります。