FinePix S9000の望遠域の拡大を手持ちのテレコンバージョンレンズでできないか」と実験 してみました。実験の結果、いずれも問題ないレベルの画質ですが、重さと倍率からTCON-17を常用するようになりました。

■ TCON-14B(Olympus)

 E-20用のテレコンバージョンレンズTCON-14Bのフィルタサイズは62mm、これに対してFinePix S9000のフィルタサイズは58mmのため、58→62mmのステップアップリングを入手しての実験となりました。このテレコンをFinePix S9000と組み合わせた場合、ケラレがなくなるのは35mmフィルム換算130mmから望遠端の420mmまで となります。気になる画質の劣化は認められません。しかし、このテレコンの重さは500gでレンズ長が変わらない設計のE-20では問題ないのですが、755gのFinePix S9000では明らかに先端のテレコンが負荷となり、耐久性への影響が懸念されます。

■ TCON-17(Olympus)

 E-100RS用のテレコンバージョンレンズTCON-17のフィルタサイズは55mmで、FinePix S9000に取り付けるために、58→55mmのステップダウンリング(MARUMI)を 入手しました。TCON-17の重さは270gでTCON-14Bに比較すれば大幅にレンズへの負荷が減り、S9000に取り付け てのバランスも悪くありません。TELE端で35mmフィルム換算510mmに相当し、TELE端での画像をよく見るとS9000自体が持つ周辺部の色収差が若干、拡大される傾向が認められますが、目立つほどのものではありません。なお、下の写真で示すようにTCON-14Bのようには内部の反射対策は施されていないようで、ワイド側で筒内の反射光が見えます。厳密に言えばこの影響があると考えられますが、私の目からはわかりません。
 本テレコンは望遠側にズームしていって液晶ビューファインダーでかげりが見えなくなっても、撮影した画像の角の部分にかげりが 認めらる場合があります。安心して使えるのはズームリングの200mmの表示を少し超えたあたり(テレコンの倍率を乗じて370mm)以上です。このため、液晶ビューファインダーでの見え方をあてにせず、 「ズームリングの200mmの表示以上で使用可」と理解しています。

 E-100RSは35mmフィルム換算38-380mm相当の10倍ズームレンズがついた130万画素(1360×1024)の カメラで、TCON-17をつけて648mmの望遠となります。S9000は900万画素(3488×2616)で同510mm。両カメラを望遠端で同じトリミングサイズで切り出して単純比較するとS9000はE-100RSの2倍の望遠に相当します。 単なる望遠の面でのE-100RSの出番はなくなりました。

 

Normal wiht TCON-14B wiht TCON-17
 


ワイド端


ワイド端

ワイド端

テレ端

テレ端

テレ端

注:TCON-17は異なった撮影日