camera

メモ用カメラ

 

 B6サイズのノートと複合ペンをいつもデイパックに入れ、思いついたこと、気になることがあるとメモしています。しかし、 出先で偶然、好きな旧い建物に出会った時など、建物とともにその説明パネルを記録したい時がしばしばありました。そこでコンパクトカメラをいつもバッグに入れるようになりました。

■ メモ用カメラの 変遷

 銀塩フィルムのメモ用カメラとして最後に使っていたのはSlim T。実売価格が安かったのが選んだ主な理由でしたが、「あっ」と驚く写りがすることもあり、好きなカメラでした。
 デジタルカメラで「仕事で報告書などに使える」と思ったのは勤め先にあったKodak DC40という38万画素のもの。Kodakのサイトに掲載のサンプル画像を、現在、見ると技術の進歩を感じますが、当時は他のデジカメに比較してその色再現性のよさに驚かされました。Slim Tに代えてメモ用デジタルカメラとしようとしたのは1998年登場のFinePix 700 (FUJIFILM)でした。画質はヌメッとした当時のデジカメ独特のもので、報告書で使う程度には十分な画質でしたが、起動時間の遅さ、 1枚撮影してから次に撮影できるまでの待ち時間の長さ、電池の持ちの悪 さから、Slim Tを置き換えるまでになりませんでした。コンパクトデジタルカメラをメモ用カメラとして常用するようになったのは、CoolPix 950でした。そして高画素化されたCoolPix 4500を経てFinePix F11FinePix F31fdFinePix F100fdFinePix F200EXRFinePix F300EXRと変遷してきました。
 携帯電話に内蔵のデジカメも100万画素を超え、PHS兼PDAのHYBRID W-ZERO3に内蔵のデジカメ は画質がよく、メモ用カメラを忘れた時のバックアップとして重宝しています。

■ メモ用カメラの要求条件

 メモ用カメラには「とりあえず画像として残す」というミニマムな要求に対するものと、取材用としても使えるものに大別できると思います。 前者は最近の携帯電話やPHS内蔵のカメラがその役割を果たします。

 
【ミニマムなメモ用カメラ】
  1. デジカメの持ち運びを意識させないスタイル(例:携帯電話やPHS内蔵のデジカメ)
  2. 碑文などの文字が解読できる程度の解像度(100万画素以上。画質は印刷を目的としていないため多くは望まない)
  3. 撮影可能枚数は20枚程度あれば可

【専用のメモ用カメラ(2005年、2007年改定)】

  1. 露出の不適正、ピンボケ、手ブレなどの撮影の失敗が少ない(AE、AF、手ブレ低減機構の塔載や高感度撮影対応による高速シャッター化。カメラを安定して構えられるデザイン)
  2. シャッターチャンスに強い(カメラを取り出して電源ONして撮影できるまでの時間が短い。 続けて撮影する場合のシャッターを押せるまでの時間が短い)
  3. 高感度撮影に強くストロボ禁止の場所で一定のクオリティの画像が得られる
  4. 画素数は300〜500万画素あれば十分。それより高画素のものはトリミング余裕にもなる。[2012.1.7改定]
  5. 撮影結果が確認しやすい(画像の再生速度が遅くないこと。モニターでの露出の具合やブピンボケ、ブレのチェックが可能なこと)
  6. 下がることのできない場所で全体をとりたいこともあり、広角に強いこと。一方、望遠側はデジカメの画素数が多くなってきた今日、トリミングして擬似望遠の絵が得られることから相対的に重要度は低い。(35フィルム換算で28(理想的には24)〜70mmのズーム範囲がおさえられていればほとんどの撮影に対応)
  7. 近接撮影への対応(35mmフィルム換算で0.3倍程度は欲しい。コンパクトデジタルカメラは近接撮影に強いことが大きなメリット。)
  8. 電池交換なしでの撮影枚数が多い(フル充電で200枚以上撮影できることが望ましい)
  9. メディアの交換なしで200枚以上撮影できる(記録媒体の高容量化、低価格化でこの面は以前ほどの制約はなくなっている)
  10. 気軽に持ち運びできるサイズ・重量(200g位)
  11. 多少ラフな取扱いも気にならない仕上げ材料(アルミ合金よりもステンレス)と価格 (高価で傷つくのがいやで慎重に取り扱わねばならないため、シャッターチャンスを逃すのは本末転倒)[2007.5.1改定]
  12. 液晶モニターの視野角が広く、様々な撮影姿勢で見やすいこと、あるいはモニター画面を動かすことで様々な撮影姿勢に対応できること。[2012.1.7改定]