Advanced/W-ZERO3
[es] (Willcom)
− 小さなPC ! −
キャンペーンでAdvanced/W-ZERO3 [es] が安く(実質0円で)入手できることがわかり、W-ZERO3から機種変更しました。
幅がW-ZERO3の70mmから50mm、厚さが同26mmから20mm(最薄部17.9mmとされますが、ダイヤル部の厚さを実測すると表記する上ではこの値が正確と思います)で周長で約27%減となり、持ちやすくなりました。高さはダイヤルキーがつきましたので130mmから135mmと少し長くなっています。重さは220gから157gに約30%低減されましたが、以前使っていた少々重い携帯電話SO505iが147gであったことを考えると、「これだけ高機能になって・・」と驚かされます。
液晶ディスプレイは
初代の3.7"から3"に小さくなったのに画素数は640x480から800x480に増加ですので、単純計算で1文字の大きさは約65%に縮小です。Webサイトの閲覧で流石に文字の判読の難しいものもあり、Operaのメニューの設定で最小フォントサイズを24にし
ました。キーボードの高さ方向のキーピッチが狭くなったことによる操作性の低下は気になったのですが、使っているうちに機械に慣らさ
たようで気にならなくなりました。
本機はCPUのクロックが25%高速化し、メモリも2倍になったことから、W-ZERO3ではpdfファイルの閲覧や「六法in PDA」のレスポンスの悪さにイライラしたものですが、そこそこ使えるようになりました。
また、2008年3月19日にシャープでアナウンスの最新版バージョン2.00aにバージョンアップ
したらhtmファイルの「六法in
PDA」の閲覧速度が気のせいか、上昇したように感じます。 Advanced/W-ZERO3[es]はW-ZERO3に比して確実に動作の安定性が増しています。そしてW-ZERO3と同様
、無線LAN内蔵で住処の無線LAN環境でソフトのバージョンアップも楽にできます。
連続待受時間は公称でW-ZERO3の200時間から500時間に延びたはずなのですが、標準の設定では長くなった感じがしません。早速、パワーマネージメントの電波状態ランプを「点灯しない」、キー点灯を「常に消灯」、また、バックライトの明るさを6段階の3段目(戸外で使用時は視認性が悪いため、5段目
に都度、変更)に設定することで大幅に改善されました。W-ZERO3と同様、電波状態ランプの点灯が連続待受時間を短くする原因となっています。取扱説明書を全部読む人は多いとは思
えないことから、電波状態ランプのデフォルト設定は「点灯しない」にするのが「本機の待受時間は短い」と考える人の減少に役立つと思うのですが・・。
Advanced/W-ZERO3[es]はパソコンに両対応したワンセグ受信ユニットPIX-ST060-PU0(株式会社ピクセラ)を外付けできますが、これについては触手は動きませんでした。
【メモリ】
Advanced W-ZERO3[es]と一緒に入手したのがmicroSDカードの2GB。手持ちのカードリーダ/ライタMCR-8U/U2では
このカードがPCに認識されず、仕様を調べてこのリーダがSDの1GBまで対応ということがわかりました。そしてMCR-A27/U2の入手
となりました。
USBホストケーブルで手持ちのUSBメモリをチェックすると、ScanDiskのCruzer mini
128MBと512MBは認識できず、TB-ST1G/B(I・O
DATA)、JF V30/1GB(Transcend)はリムーバルディスクとして認識できました。
本機はデザイン優先でmicroSDカードを頻繁に抜き差しするような設計とは思えませんし、また、microSDカードは小さくてどこかへ紛れてしまいそうですので、データのやりとりにUSBメモリが使用できることは有用です。
【キーボード】
USBポートに周辺機器が接続できることからミニキーボードを物色し、OWL-KB77U/P(Owltech)をリトラクタブルUSBホストケーブルRCUHTC(ミヤビックス)と一緒に入手しました。このキーボードのキーピッチは16.7mmで、タッチタイピングが無理なくできるMobleGear
MC-R520のキーピッチの16.5mmとほぼ同等です。また、フルキーボードの数字キーと位置関係が同じ77キーであることから、数字もタッチタイピングできます。
(→ 数字キーのキーピッチを狭くした84キーの日本語キーボードではこれができません。)
右Shiftキーがないため、左手担当の大文字入力が少し不便ですが、タイピングの感覚は「この寸法、重量、価格ならば」と納得できる範囲で
す。そして外出先でメールの作成が快適にできることに感激しました。なお、英語のキーボードのため、キートップの表示と実際に入力される文字の違う部分があり、Hiroyuki Ogasawaraさんの「フルパワー全開WindowsCEのページ」に公開のem1keyとasciipatchwmの組合せで一致
させました。*1
写真で "Keyboard"
の文字板が目立ちますが、金属製で2本のピンを差し込んで固定されているだけですので、文字板の下にマイナスドライバを差し込んで少しずつ持ち上げて外してすっきりした外観にしました。その後、この穴を大きくして内部にナットを接着し、下記のAd-es用ホルダーの取り付けに利用できるようにしました。
キーボードに取り付けのAd-esホルダー
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左のホルダーにAd-esを収納した状態 |
外付けのキーボードとAd-esを一体化して、電車の座席に座って膝の上に置いた状態でも入力
しやすいように、上の写真のようなAd-es用のホルダーを透明プラスチック板を用いて製作しました。
材料はクリアフォルダーをカットしたもので液晶まわりとネジの取り付け部は補強のため、半透明のプラスティックを両面テープで貼り付けました。
フルサイズのキーボードのように長時間の入力には向きませんが、快適となりました。
Dr. ion マルチワークケースに収納 |
ミニキーボード用のケースとして文房具売り場で見つけた「Dr.ion
マルチワークケース ペン・手帳サイズ107DRB(K-黒、L-青、E-ベージュ)」(クツワ(株))を使っています。このケースはグッドデザイン賞受賞とのことですが、本キーボード用にあつらえたかのようにぴったりの寸法で、内装も片側がクッションでキーボード面を保護します。メッシュポケットにPCと接続用のUSBケーブルも収納できます。
オリジナルの製品はハンドルがついていますが、硬くて収納性が悪いため、左の写真のようにハサミでカットして取り除いています。
(Ad-esホルダーを畳んだ状態がわかります) |
【ストラップと入力ペン】
Ad-esにコイルタイプストラップをつけ、そのクリップ側を胸ポケットにはさみ、Ad-es本体を胸ポケットに入れる
という目立たない携行スタイルが標準となっています。なお、附属のスタイラスペンは使いにくいことから、PDA用に先端が樹脂チップの入力ペンを内蔵したマルチ入力ペンPDA-PEN11BK(SANWA)を胸ポケットに一緒に入れて使っています。
SC-16BK (グルマンディーズ) |
【実験】 Willcomのサイトで「ハンズフリー通話はご利用いただけません」(QA番号:000384)と本機について書かれています。しかし、機能については気になるもので、使う気はないのですが、応答スイッチ、音量ボリューム、マイクロフォンを内蔵し、コードリールでコードが邪魔にならないケータイ用ステレオイヤホン変換プラグSC-16BKを入手して実験しました。
変換プラグにイヤホンを接続し、MPプレーヤで再生中にAd-esに電話をかけると再生音に混じってイヤホンから呼出音が聞こえます。そして応答スイッチを押すとMPプレーヤの再生音が消え、イヤホンと変換プラグのマイクロフォンを利用して話すことができます。そして応答スイッチを押すと通話を終えることができ、また、MPプレーヤの再生音が聞こえてきます。なお、机の前で電話機とAd-esを並べて行った程度の実験で、通話時の音声品質については十分、評価できていません。
『ハンズフリー通話』は発信・着信スイッチボタンで発信/着信/通話終了をすることができることとすると、WS011SHは本体に発信機能がないため、「ハンズフリー通話はご利用いただけません」として表記しているようです。しかし、待受けの着信・通話終了の用途に限定すれば十分、使えます。 |
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Advanced [es]の画角は、W-ZERO3と同様、35mmフィルム換算35mm位に思われます。
ホワイトバランスや感度補正が加わってより自分のねらいに近い撮影、また、右上の写真のようにマクロ撮影(8cm)が可能になりました。W-ZERO3と同様に偽色の発生が認められ、左上のマクロ撮影の写真でも背景は白紙なのに赤、緑などの色がついて
います。130万画素ありますので、モノクロで印刷する報告書程度であれば「非常用のデジタルカメラ」として十分、使えます。
会議などの録音にはICレコーダを使っています。本機のマイクロフォンは無指向性で近くの音をよくひろうように設計されていると思いますが、『メモ』
アプリケーションの組合せで非常用のボイスレコーダー的に使えます。『メモ』を立ち上げて「メニュー > オプション > 入力オプション」で周波数(8,000Hz,
11,025Hz, 22050Hz, 44,100Hz)、ビット数(8bit,
16bit)、モノラル・ステレオの設定ができます。1秒の録音に必要なメモリ容量が併記されていて、実測で正確な値であることを確認しました。W-ZERO3で使用のヘッドフォンHP-AL101-A(Victor)を使って音を聴くと、
8bitではノイズが気になります。そこで私は11,025Hz、16bit、モノラルを標準設定としています。この設定では22kB/secで、10分の録音で13.2MB消費しますので、録音先は大容量のmicroSDとしています。
また、MP3形式の録音にも対応できるように下記のように『NoteM』もインストールしました。なお、平形プラグでヘッドフォンをつけた状態では録音できません。SHARPの「サポート/Q&A」で「ハンズフリー通話はご利用いただけません。」となっていますが、平形プラグを差し込むと内部マイクがOFFとなるように回路設計されているようです。Windowsフォルダの中のuse44khz.exeによってサンプリングレートを22kHzと44kHzに切り換えられ、元の音楽データが44kHzであればステレオヘッドフォンを利用してよりよい音質で聞くことができます。
デバイスのMy Documentの「映画のご紹介」の中に映画「サーフズ・アップ」のインターナショナル予告編が収録され、本機のMedia
Player で映像と音を十分楽しめるのが驚きです。また、カメラ機能にビデオ撮影機能があり、QVGA
(320×240)で撮影できます。80kB/secで録画容量となりますのでやはりmicroSDへの録画が必要です。なお、録画したファイルは、Media
Playerの再生リストから削除してから、ファイルエクスプローラで削除する必要があります。また、録音で書いたのと同様、ヘッドフォンを接続しているとビデオ撮影時に録音できません。
「バーコードリーダー」によるQRコードの変換、また、「名刺リーダ」による名刺のデータ化の機能、若干、処理時間はかかり、後者については変換ミスも生じますが、「このような小さな機械でもできるのか」という気分です。
表1 アプリケーションプログラム
項目 |
理由など |
対応アプリケーション
他 |
ファイラー |
標準のFile ExplorerがPC用のFile
Explorerと比して昨日が制限され、使い勝手が悪いため。 |
かわ。氏の公開のGSFinder+ for WM5をベースに
ごりぽん氏がつくりあげたGSFinder
for W-ZERO3の存在を「窓の杜」で知り、使用開始。フォルダを同時に表示できるなど、使い勝手がよくなりました。 |
メモ作成 |
G-FORT、W-ZERO3の「メモ」よりテキストエディタのPocketNotepad(Tillanosoft)
が便利なため。 |
最初、W-ZERO3と同様にテキストエディタのPocketNotepad(Tillanosoft)
を使っていましたが、テキストファイルへの関連付けやディレクトリを選んでのファイル操作が楽なことから0号エディタ(Fermes
Soft)を使用するようになりました。 |
MPレコーダー |
上記の「メモ」で録音は可能であるが、MP3形式のファイルを直接得られるようにしたいため。 |
「ウィルコムファン
W-ZERO3: MP3形式での録音やプレイリスト編集ができるサウンドレコーダー/NoteM」でNoteMをを使用開始。ショートカットはFile
Explorerではできず、GSFinder+が目的を果たすのに役立ちました。 |
電車乗換案内 |
最寄駅での電車の待ち時間を少なくし、また、地下鉄で乗換にまごつかないように・・。 |
W-ZERO3で使用の最寄駅で配られる時刻表を532×480画素(最大)に縮小したjpgファイル
と、メトロネットワークを文字が最低限判読できるサイズに縮小して作ったjpgファイルを流用。ファイルエクスプローラでこのファイルをタップすれば「画像とビデオ」が起動し、時刻表
、あるいは地下鉄の路線図を表示してくれます。 |
辞書 |
DicLandが内蔵されたことでW-ZERO3に比べて辞書環境はよくなりました。 |
W-ZERO3でも使っていた「英辞郎」もPDIC for CEを利用して導入。 |
関数電卓 |
関数電卓は必需品。 |
W-ZERO3でも利用のTascal
Calc Pocket PC (Tascal
Calc) のARM版を導入して使用しています。 |
六法 |
基本的な法律をちょっと調べたい時に便利なため。 |
「六法 in PDA」(Twin
Trees Field)を登録しています。(地道にアップデートをいただいているサイト運営者に感謝です) |
地図ソフト |
山の手線内の地図があると何かの時に便利です。 |
「NAVITIME」、「地図丸for
WILLCOM」が利用可能ですが通信が必要。そこでSuper Mapple Digital
Ver.8に附属のPocket Mapple DigitalをmicroSDにインストールして首都圏の地図をチェックできるようにしました。「W-SIM簡易GPS機能」でおおよその現在位置をGPSなしで知ることができるのは楽しくなります。G-fortではMapFan
CE2000を入れて使っていましたが、六法と地図は新しい方がよいですので、やっとMapFanから離れることができました。 |
【TIPS】 ActiveSyncのバージョン
W-ZERO3の母艦のノートPCにAdvanced/W-ZERO3 [es] をUSBケーブルで接続してもActiveSyncが通信中のまま、同期が始まりません。そこでAdvanced/W-ZERO3
[es] の画面表示を確認すると、「ActiveSyncのVersion
4.5を使ってください」とのこと。そこでノートPCのActiveSyncのVersionを確認すると4.2。同梱のCD-ROMを使ってActiveSyncを導入することで何事もなかったようにPCとの同期ができました。取り扱い説明書に大きく書いて欲しかったところです。
予期せぬ動作について
MP3ファイルを聞き終えてファイルを削除しようとしたところ、削除できません。再生プログラムの方でこのファイルを使っている状態であるとOS側が認識しての安全側での動作でした。Widows
Mobileの場合、プログラムを終了しても実際は終了していません。そこでメモリの管理でプログラムを完全に終了させることで対象のファイルを削除することができました。また、MPファイルをダウンロードしたと思い、再生しようとしたところ、再生できません。ファイルが壊れているのが原因でした。
*1 常駐プログラムの影響?
ある日、ダイヤルキーの入力が一部受け付けられなくなり、ダイヤルキーから電話できなくなりました。リセットしても解消されません。そこでem1keyの常駐を外したところ、復旧しました。どのようなタイミングでそのような現象が発生したか、不明ですが、「何かあったら常駐させたソフトを疑え」が有効なようです。 |
【リンク】
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