FinePix F100fd (FUJIFILM)
FinePix F100fdの使い方について解説する小冊子"FinePix F100fd Maniac" (0.7MB)
FinePix F100fd (グリップの型紙はこちら) |
FinePix
F31fdにアダプタ用ネジを付加することで、CoolPix
4500が最後の役割としてきたテレスコマイクロ8x20Dへの対応もF31fdが行うことになりました。そしてF31fdがメモ用カメラとしてこれまでのように気楽に持ち出せない大切なカメラ
になりました。そんな時にFinePix
F100fdの特価販売のメールが入り、「FinePix
F11があるではないか・・」という理性の声が聞こえなくなり、注文してしまいました。
FinePix
F11を入手した時、「広角域が28mm相当になっていたら200%満足・・」と考えていたのですが、それに相当するカメラがやっと手元に来た
ことになります。
本カメラは記憶容量の大きいSDHCメモリカードにも対応しますが、常用のノートPC Dynabook SS
S20がSDメモリカード対応のため、本機のバッテリ容量による撮影可能枚数もあり、2GBのSDメモリカードを使うことにしました。(それにしても1GB当り1,000円台でメモリカードが入手できるのは驚きです。) |
FinePix
F31fdの液晶モニターの表面はFUJIFILM製「CVフィルム」の使用で反射が抑えられ、明るい屋外でも見やすいのですが、F100fdの液晶モニターは反射の大きいもの。そこで早速、マット仕様の液晶保護フィルム(DGP-007(ELECOM))を入手し、貼り付けました。F31fdのそれと反射の具合を比較すると性能的には劣ることがわかりますが、使いやすさは改善です。
FinePix
F100fdのグリップ部はF31fdのような指かかりとなる部分もなく、滑りやすいものです。そこで手持ちの滑り止めのシートDF-2400CH
(TOYO INK)をカットして貼りつけました。このシートはCoolPix
4300を使っていた時にそのグリップの滑り止めに入手したものです。デザイン上はFinePix
F31fd用に入手したベルビアンのブラックモロッコ (K-201)の方がよいですが、滑り止めとしての機能を優先させました。(上の写真)
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FinePix F100fdのブレ防止機能のON-OFF
スイッチ、ホィールダイヤルの上側に割り付けられているため、カメラをホールドした時、親指で誤ってホィールダイヤルの上側を押してしまい、ブレ防止機能をOFFしてしまうことがしばしばありました。(ブレ防止機能を頻繁にON-OFF操作することはありませんのでMENUの奥に入れておいてくれればこのようなことはないのですが・・)
そこで親指のかかる位置に1mm厚のスポンジシートを貼ることで、手探りでも親指の位置がすぐ決まり、スポンジの厚さでボタンを誤操作することがなくなりました。(写真左) |
カメラケースは FinePix F31fdで使用のDigital Camera Bag #2520
(f.64)がぴったりで、そのまま流用しました。docomoのSO505i(2003年)用に入手して以来のケースですが、これに代わるものが見つかりません。
FinePix
F100fdを使い始めて、F11、F31fdと写り方が異なる、具体的には思ったより、暗く写ることに戸惑いがありました。そこで本機の特徴となるワイドダイナミックレンジが撮影画像にどのように影響しているか、テストのつもりで100%、200%、400%にレンジを変え、蛍光灯の光と白い紙が入った対象を撮影してみました。100%は従来のFUJI機の絵、そして400%では絵としてのメリハリは低下していますが、確かに階調の豊かになっています。高感度撮影へ対応したF11を使い始めた時、デジタルカメラが一つ高い次元に入ったことを感じたのですが、F100fdについても同様の感じを受けました。
ただ、高感度撮影への対応のように何も考えなくて使える機能ではなく、液晶モニターを見ての使いこなしが必要です。具体的には上記のように「暗い」と感じた時の対応です。私は撮影モードMで測光をスポットに設定し、「暗い」と思った時はすぐMモードに切り換えて被写体を測光して、シャッター半押しでAEロックしてほぼ想定の露出を得るようにしています。(スポット測光がS9000のようにワンタッチでできれば楽ですが、本機では操作ステップが増えるための対処です。)
本機の1200万画素と600万画素で同一被写体を撮影して得られた画像を比較すると、前者は最大画素における「いっぱいいっぱいの画質」という感じなのが、後者は画素の粗さが軽減されて輪郭も立ってきて画質に余裕のようなものも感じられます。1/1.7型630万画素のF31fdの最大画素における「いっぱいいっぱいの画質」と通じるものがあり、600万画素の比較ではF100fdの方が
精細感が高まった分、確実によくなっています。メーカーは1200万画素を売り物としなければならず、「600万画素に設定して撮影すると従来の600万画素機より画質向上」とは書けないことに気づきました。A4サイズの印刷ならば600万画素で十分ですので、標準設定は600万画素としました。
ISO 400以下での最大画素における画質をF31fdと本機で比較すると高画素化の影響はあまり感じられません。そして再生速度のレスポンス
は非常によくなりました。
F100fdを使っていて「アレッ・・」と思ってしまうのが、F11、F31fdのズームボタンの位置に、Fと顔認識のボタンが配置されていること。3台とも使っていますので、無意識に操作すると誤ったボタンを押してしまいます。
F100fdは自動的に電源断されるまで254枚撮影することができました。撮影条件によると思いますが、バッテリの残少の表示から10枚程度、撮影できる感じです。公称230枚ですのでこれを満足することが確認されました。F11、F31fdでは500枚以上、撮影できたことを考えると少し物足りませんが、S9000とエネループを組み合わせて200+α枚撮影可能であることを考えると、F11、F31fdの撮影可能枚数がすごすぎるのかもしれません。常用は6M画素Normal設定ですので2GBのメモリカードで計算上1280枚の撮影が可能です。バッテリNP-50は大きくありませんので、予備としての持ち歩きが必要なようです。
FinePix S9000とFinePix F100fd
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入手後に気付いたのですが、FinePix S9000とFinePix
F100fdは仕様上、同じ1/1.6型のCCDサイズです。画質はスーパーCCDハニカムHRがVからVIIIに、画像処理エンジン「リアルフォトテクノロジー」がI(無印)から
IIIに世代アップしているため、画素数が900万画素から1200万画素となりましたが、高感度撮影を含めて画質が格段によくなっています。
また、気になるワイド端での歪曲収差は同レベルで、S9000がF100fdより勝っているのは、可動液晶モニター、望遠(140〜300mmの範囲)、コンバージョンレンズ(マクロ(35mm判換算0.75倍)、ワイド(同22.4mm)、テレ(同510mm))、外部ストロボ、ケーブルレリーズへの対応となります。
重さは755gに対して190gで、持ち運びサイズは左の写真の通りです。F31fdの後を継ぐメモカメラと考えていたのですが、S9000の役割をも担うカメラ
となりました。 |
取扱い説明書からは「ワイドダイナミックレンジ」の効果が得られる撮影モードが判然としなかったため、メーカーに確認したところ、最初、誤った回答があり、その後に「設定はマニュアルモードで行うが、撮影モードがAUTOであれば自動的にダイナミックAUTOが働く」との回答が得られました。
自分でテストしてみて、正確にはMモードのダイナミックレンジの設定が撮影モードAUTOで反映されることがわかりました。これでワイドダイナミックレンジ
の使いこなしが少しわかりました。
被写体に光源が入った場合のスミア *
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近くのお寺を撮影していて太陽光は横から射していて本堂の屋根瓦に反射しているだけなのに左の写真のように盛大にスミアがでてしまいました。撮影画像には影響がなかったので安心なのですが、心配になってメーカーに確認したところ、F100fdはスミアが出やすく、この状態も異常ではないとのこと。
カタログを見ていて、本機がF11やF31fdのような絞り機構ではなく、NDフィルタの有無で2段階の絞りを実現しているのに気づき、「それで撮影モードに絞り優先モードやシャッター速度優先モードがないのか」と理解するとともに、「スミアの発生がF11、F31fdに比較して盛大なのはこのためか」と理解した次第です。
本機のMモードはAUTOの延長として使うべき存在で、私は測光だけ、スポットに変更して使っています。これにより、AUTOで「もう少し明るく写したい」という時の対応を図っています。 |
:*:Advanced
W-ZERO3 [es]で撮影した画像をPhotoshopの自動カラー補正で処理したもので、Ad-esの画像も画像補正することを前提とすれば結構、使えることに気づかされました。
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